河の流れは絶えず~和泉編~
なのに、彼女ときたら

「はい、今日はあの日のお礼がしたくて来たのですから、何でもしますよ?」

なんて真面目に答えてくるものだから、こちらも少し本気気味になってしまう。

「何でもなんて、言ってしまっていいのかなあ?そんなこと言ったら、何でもお願いしちゃうけど。」

「えっ?」

そのときの彼女の顔ときたら!

今思い出しても笑ってしまう。

そのときは大笑いしてしまった。

笑いながら

「大丈夫ですよ。」

と彼女の背中を軽く叩いてみた。

ほんとに極、軽く触ってみた。

意識して触ってみたのはこれが初めてだった。
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