河の流れは絶えず~和泉編~
「、、、、、、正直に言えばどんな人なのかとずっと興味があった。でも、町で君を見かけても、知り合うきっかけもなくて、俺とは縁のない人なんだろうなと思っていた。」

、、、、なんで、こんなこと話してんのかな。

「そうしたら、あの日、君が目の前でずぶ濡れになってただろ?あ、これだ!と思って、誰よりも先に声を掛けたんだ。、、、、、他の奴に獲られたくなくて。」

最後にちらっと本音を滲ませた。

「、、、、。ほんとに、あの日のことは一生忘れられないかも。だって、鼻緒が二つとも切れちゃうんですよ?」

そういう彼女は話をするときの動作が楽しい。

顔の表情もくるくる変わる。

「はは、そうだよな。」

ついつい笑顔になってしまう。
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