河の流れは絶えず~和泉編~
「どうかしましたか?」
あくまで通りすがりのように声をかけた。
彼女は瞬間、びくっとして俺を見た。
「え?」
と、ひどくびっくりした様子だった。
「あ、あの、、、、。実は鼻緒が、切れて、、、。」
よく見れば両方共だ。
「うわ、こりゃひどいな。しかも、両足なんて。、、、よし、ちょっと貸して。」
たしか手ぬぐいを持っていたな、と袂(たもと)をまさぐると少しよれた手ぬぐいが出てきた。
あんまりきれいじゃないがまあいいか、と思い、裂いて鼻緒を作った。
「えっ!だめです。そんなことしちゃ!」
と彼女は驚いたらしく、そう言った。
「いいよ、たいしたことじゃない。それより、下駄が直らなくちゃ君が困るだろ?」
あくまで通りすがりのように声をかけた。
彼女は瞬間、びくっとして俺を見た。
「え?」
と、ひどくびっくりした様子だった。
「あ、あの、、、、。実は鼻緒が、切れて、、、。」
よく見れば両方共だ。
「うわ、こりゃひどいな。しかも、両足なんて。、、、よし、ちょっと貸して。」
たしか手ぬぐいを持っていたな、と袂(たもと)をまさぐると少しよれた手ぬぐいが出てきた。
あんまりきれいじゃないがまあいいか、と思い、裂いて鼻緒を作った。
「えっ!だめです。そんなことしちゃ!」
と彼女は驚いたらしく、そう言った。
「いいよ、たいしたことじゃない。それより、下駄が直らなくちゃ君が困るだろ?」