河の流れは絶えず～和泉編～

ふたつ

そうは聞かされても、さっきの彼女の態度を思い出し、半ば、やけくそ気味に、

「さあ、どうだか。、、、、、さっきはお知り合い程度の仲で片付いてしまったからなあ。暗礁に乗り上げたような気分だぜ。」

おばさんは含み笑いで、

「何なら、あたしが一肌脱いでやってもいいよ。」

「え、どういうことさ？」

「あの子はさ、明日からここで試験勉強をするんだよ。で、どうだい、そこへお邪魔して勉強でも見てやったら。」

「え！そうなのか？」

、、、、、いいことを教えてくれたもんだ。

「試験の時は、いつもここへ来て、試験勉強をするんだよ、あの子は。家じゃあちっともはかどらないらしくてねえ。勉強を教えるならもっともな理由になるだろ？どうだい？乗ってみるかい？」