TABOO†シークレットレポート~秘密の恋
なによりも
---私は図書館に足を踏み入れると、カウンターに視線を送った---
ここには『あの人』がいるから…
カウンターの向こうで俯き、何かの作業をしている人…
この図書館の司書---
「すみません。
閉架書庫の論集を見たいんですけど」
カウンターの前に立った私の声に、顔を上げる彼。
細いフォルムの眼鏡の奥から、切れ長の目が私を見つめる。
「入庫届けに記入お願いします」
私は届けを記入し、閉架書庫の中へ入った。
書庫の中には人がおらず、私は目録を頼りに資料に使う論集を探し始めた。