LoVe LeTtEr
「……どうしたの?」
「あ、いえ…」
「…サナには ずっと居て貰ってるもんね。
今日は もう、帰って休んで いいよ。
…お疲れ!」
「そんな…、ヒカリさんも全然 休んでないじゃないですか…。
…私なら、大丈夫ですから!」
「分かんなかった?
…これは、命令。
まぁ…でも どうしても帰りたくない って言うんなら、
せめて ここで休んでなさい 笑
…また何か あったら呼ぶから、さ」
「ヒカリさん…」
「…ちょっと俺 電話1件してくるから、
とりあえず適当に休んでてー」
そう言って、景さんが席を立つ。
「ちょ…、ヒカリさんっ!」
私の呼び掛けに苦笑みたいな笑顔で答えて、景さんは出て行った。
…本当は、景さんが私を呼ぶのは、
必要だからって訳じゃない事、知っている。
スタジオに籠もって作業している時は、
曲を作っているかグッズとかのデザインを描いているかで、パソコン相手だから、
私が居たって、特に役に立たないのも知っている。
でも、それでも、景さんの元に行くのは…、
…景さんが、心配だから。
用事も無いのに不安げに誰かを呼ぶ対象が、私で ある限り、
″私は いつでも景さんの近くに居るよ″って、体で伝えたい。