妖(あやかし)狩り・参~恋吹雪~
「・・・・・・それでこそ呉羽だ。確かに右丸なんぞ、ひとたまりもないだろうさ。だが」
一旦言葉を切り、そはや丸は、一層強く呉羽を睨む。
「だからこそ、心配だ」
「心配?」
呉羽が、ちょっと怪訝な顔になる。
「お前は自分をわかってない。男がお前をどういう目で見てるか、身に染みたからこそ男が嫌いなんだろう。でも何故男どもがお前をそういう目で見るか、そこがわかってないから無防備だ」
「? 地下人だからだろ。身分の低い女子だから、どう扱ってもいいと思ってるんだ」
ふ、と笑い、そはや丸は呉羽の腕を掴んだ。
ちりっと妖気が、火花を散らす。
「馬鹿め。俺を使いこなせるだけの力を持つお前が、並みの女であるものか。お前は自分の力が放つ光を纏うに相応しい、器量と心を兼ね備えた人間なんだよ」
「そんな大層なもんじゃないよ。・・・・・・お前がいなきゃ、何もできないさ」
掴まれた腕に、僅かに顔をしかめながら、呉羽が言った。
妖気が、呉羽の身体を包む。
「お前、私が欲しいと言ったな。どういうことだ?」
真っ直ぐにそはや丸を見ながら、呉羽は掴まれていないほうの手を、彼の肩にかけた。
少し、身体を寄せる。
一旦言葉を切り、そはや丸は、一層強く呉羽を睨む。
「だからこそ、心配だ」
「心配?」
呉羽が、ちょっと怪訝な顔になる。
「お前は自分をわかってない。男がお前をどういう目で見てるか、身に染みたからこそ男が嫌いなんだろう。でも何故男どもがお前をそういう目で見るか、そこがわかってないから無防備だ」
「? 地下人だからだろ。身分の低い女子だから、どう扱ってもいいと思ってるんだ」
ふ、と笑い、そはや丸は呉羽の腕を掴んだ。
ちりっと妖気が、火花を散らす。
「馬鹿め。俺を使いこなせるだけの力を持つお前が、並みの女であるものか。お前は自分の力が放つ光を纏うに相応しい、器量と心を兼ね備えた人間なんだよ」
「そんな大層なもんじゃないよ。・・・・・・お前がいなきゃ、何もできないさ」
掴まれた腕に、僅かに顔をしかめながら、呉羽が言った。
妖気が、呉羽の身体を包む。
「お前、私が欲しいと言ったな。どういうことだ?」
真っ直ぐにそはや丸を見ながら、呉羽は掴まれていないほうの手を、彼の肩にかけた。
少し、身体を寄せる。