妖(あやかし)狩り・参~恋吹雪~
「今日は・・・・・・依頼なんだ。その・・・・・・ほたる様のことで・・・・・・」
「ほたるさん? そういや、いないね。ほたるさんからの依頼なの?」
きょろきょろと辺りを見回していた烏丸の目が、先の簀の子に佇むそはや丸を捉えた。
妻戸にもたれ、腕を組んだ状態で、じっと見ている。
そはや丸と右丸の間に、火花が散っているように、烏丸には見えた。
右丸が一歩進み出、そはや丸に向かって軽く頭を下げる。
「・・・・・・お久しぶりです。今日は呉羽様に、依頼を持って参りました」
「依頼だと?」
「正式に、呉羽様に」
そはや丸を拒絶するように、右丸は呉羽への目通りを願い出た。
そはや丸は、黙って傍の妻戸を押す。
「そはや丸? 誰か来たのか?」
中から声が聞こえた途端、右丸は、びく、と身体を強張らせた。
頬に赤味が差した右丸の肩で、烏丸は、ちょっと心配そうに様子を窺った。
一旦中に入っていたそはや丸が簀の子に顔を出し、ぞんざいに顎で中を示す。
右丸は妻戸に寄り、深呼吸してから中に入った。
「ほたるさん? そういや、いないね。ほたるさんからの依頼なの?」
きょろきょろと辺りを見回していた烏丸の目が、先の簀の子に佇むそはや丸を捉えた。
妻戸にもたれ、腕を組んだ状態で、じっと見ている。
そはや丸と右丸の間に、火花が散っているように、烏丸には見えた。
右丸が一歩進み出、そはや丸に向かって軽く頭を下げる。
「・・・・・・お久しぶりです。今日は呉羽様に、依頼を持って参りました」
「依頼だと?」
「正式に、呉羽様に」
そはや丸を拒絶するように、右丸は呉羽への目通りを願い出た。
そはや丸は、黙って傍の妻戸を押す。
「そはや丸? 誰か来たのか?」
中から声が聞こえた途端、右丸は、びく、と身体を強張らせた。
頬に赤味が差した右丸の肩で、烏丸は、ちょっと心配そうに様子を窺った。
一旦中に入っていたそはや丸が簀の子に顔を出し、ぞんざいに顎で中を示す。
右丸は妻戸に寄り、深呼吸してから中に入った。