妖(あやかし)狩り・参~恋吹雪~
「なっ何をするんです」

「お前、着物を脱いで、こっちに来い」

 いきなり叩き起こされ驚く右丸を気にもせず、そはや丸は顎をしゃくった。
 何が何だかわからず、とりあえずそはや丸のほうへと移動した右丸は、震える呉羽に、また驚いた。

「くっ呉羽様!」

 がばっと膝を付き、呉羽を覗き込む。
 その右丸の帯を、横からそはや丸が掴んだ。
 有無を言わさず、帯を解く。

「なっ何してるんですかっ」

「うるせぇ。俺だって、したくてしてるんじゃねぇ。最後の手段に仕方なく、だ」

 そう言って、そはや丸は右丸の水干を剥ぎ取った。

「てめぇの身体で、呉羽を暖めやがれ」

「ええっ?」

 裸に剥かれて狼狽える右丸の前で、そはや丸は呉羽にかけた単と着物をめくった。
 白い裸体が現れる。
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