妖(あやかし)狩り・参~恋吹雪~
「俺が生きてるだと?」
そはや丸の腰の辺りで、烏丸は顔を上げた。
「生きてないモノが、そんなべらべら喋るわけないでしょ」
呆れたように言う烏丸に、そはや丸は相変わらず怪訝な顔を向ける。
烏丸は立ち上がり、ばさ、と羽を羽ばたかせた。
「そはや丸は、考えすぎなのよ。死ぬことがないなら、むしろ良かったじゃない。ずぅっとお姉さんの傍にいられるのよ? お姉さんだって安心じゃない。自分より先に、そはや丸が死ぬことはないんだもの。そはや丸は、お姉さんを悲しませることは、ないってことよ?」
「・・・・・・」
何か言おうと口を開いたまま、そはや丸は固まった。
じんわりと、烏丸の言葉が、不思議な温かみを持って染みてくる。
「お前は、右丸の味方じゃなかったのか」
話を逸らすように言ったそはや丸に、烏丸は、ふぅ、と羽を頬(?)に当てた。
「仕方ないじゃない・・・・・・。そはや丸は、お父さんだもの」
ぶ、と噴き出し、そはや丸は、がしっと烏丸の頭を掴んだ。
そのまま、ただ烏丸をがしがしと撫で回す。
よろよろとしていた烏丸が、ふと下に目をやった。
簀の子に、人が出てきた。
そはや丸の腰の辺りで、烏丸は顔を上げた。
「生きてないモノが、そんなべらべら喋るわけないでしょ」
呆れたように言う烏丸に、そはや丸は相変わらず怪訝な顔を向ける。
烏丸は立ち上がり、ばさ、と羽を羽ばたかせた。
「そはや丸は、考えすぎなのよ。死ぬことがないなら、むしろ良かったじゃない。ずぅっとお姉さんの傍にいられるのよ? お姉さんだって安心じゃない。自分より先に、そはや丸が死ぬことはないんだもの。そはや丸は、お姉さんを悲しませることは、ないってことよ?」
「・・・・・・」
何か言おうと口を開いたまま、そはや丸は固まった。
じんわりと、烏丸の言葉が、不思議な温かみを持って染みてくる。
「お前は、右丸の味方じゃなかったのか」
話を逸らすように言ったそはや丸に、烏丸は、ふぅ、と羽を頬(?)に当てた。
「仕方ないじゃない・・・・・・。そはや丸は、お父さんだもの」
ぶ、と噴き出し、そはや丸は、がしっと烏丸の頭を掴んだ。
そのまま、ただ烏丸をがしがしと撫で回す。
よろよろとしていた烏丸が、ふと下に目をやった。
簀の子に、人が出てきた。