妖(あやかし)狩り・参~恋吹雪~
「・・・・・・お姉さん・・・・・・」
小声で、烏丸が呉羽を見上げた。
怖々、という風に、まだ呉羽にしがみついたままだ。
よしよし、と烏丸を撫で、呉羽はそはや丸の座っていた場所に腰を下ろした。
「女官殿。あの、ああ、そうそう。まず、体調に何か変化はありませぬか?」
そはや丸が、何故何の力もない女子相手に、あれほど凄まじい気を発したのかはわからないが、理由(わけ)を聞こうにも、そはや丸は、とっとと外へと行ってしまった。
機嫌が悪そうだったし、どっちにしろ今聞いても答えてくれないだろうと思い、呉羽はとりあえず、ほたるを探ることにした。
この前の後遺症が残っていたら、そのままにしておくわけにはいかない。
「・・・・・・体調とは?」
そはや丸の前で、固まっているように見えたほたるは、我に返ってからも、呉羽をしばらくじっと見ていたが、ややあってから、ばさ、と扇を顔の前で広げて言った。
「えっとぉ。この前そはや丸がお邪魔してから、奴が去った後ですなぁ。何か、今までと感じが違う、というか・・・・・・」
上手く言えず、呉羽はもどかしそうに説明する。
そのときの状況が、わからないのだ。
下手に術どうこう、とも言えない。
「そりゃあもう」
う~ん、と質問を考えていた呉羽は、ほたるの一言にぎょっとした。
小声で、烏丸が呉羽を見上げた。
怖々、という風に、まだ呉羽にしがみついたままだ。
よしよし、と烏丸を撫で、呉羽はそはや丸の座っていた場所に腰を下ろした。
「女官殿。あの、ああ、そうそう。まず、体調に何か変化はありませぬか?」
そはや丸が、何故何の力もない女子相手に、あれほど凄まじい気を発したのかはわからないが、理由(わけ)を聞こうにも、そはや丸は、とっとと外へと行ってしまった。
機嫌が悪そうだったし、どっちにしろ今聞いても答えてくれないだろうと思い、呉羽はとりあえず、ほたるを探ることにした。
この前の後遺症が残っていたら、そのままにしておくわけにはいかない。
「・・・・・・体調とは?」
そはや丸の前で、固まっているように見えたほたるは、我に返ってからも、呉羽をしばらくじっと見ていたが、ややあってから、ばさ、と扇を顔の前で広げて言った。
「えっとぉ。この前そはや丸がお邪魔してから、奴が去った後ですなぁ。何か、今までと感じが違う、というか・・・・・・」
上手く言えず、呉羽はもどかしそうに説明する。
そのときの状況が、わからないのだ。
下手に術どうこう、とも言えない。
「そりゃあもう」
う~ん、と質問を考えていた呉羽は、ほたるの一言にぎょっとした。