妖(あやかし)狩り・参~恋吹雪~
結界の発光が先程より強くなっているため、今はそう集中しなくても、周りは見える。
神経まで集中させないでも良くなったのは有り難いが、早くしないと己が危険だ。
呉羽は、ずいっと猫又に近づいた。
猫又は四つんばいになり、慎重に隙を狙っている。
呉羽はさらに踏み出すと同時に、そはや丸を突き出した。
そはや丸を避け、猫又が高く飛ぶ。
そして呉羽を飛び越えて、背後から襲いかかった。
---今だ!---
呉羽は振り返ると同時に、結界に足を踏み入れた。
呉羽を追って、猫又も結界に飛び込む。
飛びかかってきた猫又ともみ合いになりながら、必死で呉羽は己が入った結界の隙間に、最後の呪を書こうと手を伸ばす。
が、結界は狭い。
そんな大きな結界を張る余裕もなかったし、そんな体力もない。
しかし狭い結界に猫又と一緒に入ると、俄然危険も増す。
反対側の結界にぶち当たった猫又は、必死で結界を閉じる呉羽に、めちゃくちゃに襲いかかる。
結界内を転がり回りながら、呉羽は猫又から逃げつつ、呪を書き続けた。
---あと一文字・・・・・・!---
ようやく結界が完成する、と思った瞬間、気が緩んだのか、呉羽の手から、そはや丸が弾き飛ばされた。
同時に、左肩に強烈な激痛。
そはや丸は、結界の壁に弾かれて、少し離れた床に突き刺さった。
神経まで集中させないでも良くなったのは有り難いが、早くしないと己が危険だ。
呉羽は、ずいっと猫又に近づいた。
猫又は四つんばいになり、慎重に隙を狙っている。
呉羽はさらに踏み出すと同時に、そはや丸を突き出した。
そはや丸を避け、猫又が高く飛ぶ。
そして呉羽を飛び越えて、背後から襲いかかった。
---今だ!---
呉羽は振り返ると同時に、結界に足を踏み入れた。
呉羽を追って、猫又も結界に飛び込む。
飛びかかってきた猫又ともみ合いになりながら、必死で呉羽は己が入った結界の隙間に、最後の呪を書こうと手を伸ばす。
が、結界は狭い。
そんな大きな結界を張る余裕もなかったし、そんな体力もない。
しかし狭い結界に猫又と一緒に入ると、俄然危険も増す。
反対側の結界にぶち当たった猫又は、必死で結界を閉じる呉羽に、めちゃくちゃに襲いかかる。
結界内を転がり回りながら、呉羽は猫又から逃げつつ、呪を書き続けた。
---あと一文字・・・・・・!---
ようやく結界が完成する、と思った瞬間、気が緩んだのか、呉羽の手から、そはや丸が弾き飛ばされた。
同時に、左肩に強烈な激痛。
そはや丸は、結界の壁に弾かれて、少し離れた床に突き刺さった。