妖(あやかし)狩り・参~恋吹雪~
「うっ・・・・・・くぅ・・・・・・」
うつ伏せになった呉羽の上に猫又がのしかかり、爪を左肩に食い込ませている。
うなじに荒い息がかかり、ぽたりと唾液が落ちてきた。
---いかん。早くしないと、切り離しが難しくなる---
おそらく猫又は、呉羽の首に牙を立てるつもりだ。
どんどん人間離れしている。
呉羽は肩の激痛に耐えながら、懸命に伸ばした右手で、最後の呪を書いた。
途端に結界が強度を増す。
---やった・・・・・・!---
結界を完成させ、呉羽は少し安堵した。
が、依然押さえつけられたままだ。
爪の食い込んだ肩から流れた血が、呉羽の頬を濡らしている。
頭上で、烏丸が忙しなくばさばさと羽ばたいている。
結界が完成してしまったので、助けようにも入れないのだ。
---くそ。仰向けだったら、まだ何とかできたものを・・・・・・---
うつ伏せになった呉羽の上に猫又がのしかかり、爪を左肩に食い込ませている。
うなじに荒い息がかかり、ぽたりと唾液が落ちてきた。
---いかん。早くしないと、切り離しが難しくなる---
おそらく猫又は、呉羽の首に牙を立てるつもりだ。
どんどん人間離れしている。
呉羽は肩の激痛に耐えながら、懸命に伸ばした右手で、最後の呪を書いた。
途端に結界が強度を増す。
---やった・・・・・・!---
結界を完成させ、呉羽は少し安堵した。
が、依然押さえつけられたままだ。
爪の食い込んだ肩から流れた血が、呉羽の頬を濡らしている。
頭上で、烏丸が忙しなくばさばさと羽ばたいている。
結界が完成してしまったので、助けようにも入れないのだ。
---くそ。仰向けだったら、まだ何とかできたものを・・・・・・---