【コラボ】ブラック・メール
「おかえり!」
猫たちの寮に帰っていたセッテは、駐輪場に出ていった。
部屋から恋人のバイクの音が聞こえたからだ。
「ただいま。」
セッテの恋人は、同じ猫であるノーヴェ。
もちろんコードネームだ。
人形のように整った顔立ちの彼女は、セッテの姿を見つけて喜ぶでもなく、冷静に挨拶をした。
食堂で食事を済ませ、部屋に戻ってきたノーヴェに、セッテは飛びつく勢いで話し出す。
「あーやっと話せるわー!!
なあ、聞いてくれよ、今度の仕事めっちゃきついんやって!!」
「依頼人のことは、猫どうしでも無闇に話しちゃダメ。」
「そうでした……」
冷静にツッコまれ、セッテはがっくりとうなだれる。