【コラボ】ブラック・メール


思い込みとは怖いものだ。


結婚式を中止させる。


その目的だけに目を奪われ、彼らの過去の交友関係を洗うことしか考えていなかった。


まさか、自分で自分の晴れ舞台を壊そうとする者がいるとは、誰も思わなかったのだ。



「くっそ……!!」



織田はノーヴェの手の中の無残な爆弾の死骸を見て、リモコンを床に叩きつけた。



「……なんで、こんなことをするんです」



セッテの問いに、織田は同じ事を何度も口走る。



「安城さんが好きなんです。安城さんとつきあいたい。

結婚は、なかったことにしたい」




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