【コラボ】ブラック・メール



「あー、ホンマに勘弁してくれよあのアホンダラ!!」



結局洋子は何も知らないまま、結婚式は予定通り行われた。



(それにしても、安城さんは大したもんや)



たったあれだけの、誰にでもできるような説得で、あっさりと織田を納得させてしまった。


そして、何食わぬ顔で、結婚式を披露宴を完璧に取り仕切ってみせたのだ。


もちろんそこにはセッテの働きもあったわけだが、百戦錬磨のまりあには全くかなわなかった。



「お疲れ様。」



爆発物の処理を行ったノーヴェも、何食わぬ顔で一緒に買って帰ったビールを飲んでいる。


やはり、いざというときは女が強い。


爆弾処理も、自分手が震えたが、ノーヴェは汗一つかいていなかった。


セッテは苦笑する。


男はダメな生き物だな、と思った。


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