叶う恋はこの世になくて...

最後の体育大会何に出ようか悩みどころである。
私は個人的に障害物競走をやりたかったので、
黒板に名前を書きに行こうと黒板に目をやると、
すでに二人三脚に名前が書かれていたのである。

私の名前を勝手に書いた犯人のところへ私は向かった。

「渡瀬!!

なんで私の名前二人三脚のとこに書いてあるの!

しかも、渡瀬と二人三脚することになってんの!」

渡瀬は意地悪そうな顔をして言った。

「いいじゃん!

一緒に二人三脚でよーぜ、絶対俺と藍未ならぶっちぎりの自身あんだけど。」

笑いながらそういう渡瀬。
私は自分の中で葛藤していた。

別に渡瀬と二人三脚すること自体はいい。
ただ、もし私と渡瀬が一緒に二人三脚するとこを
香菜が見たらどう思うのだろう。
そのことが私の心の中でひっかかっていた。

渡瀬と地味に言い合いしていたら、体育大会の実行委員に
いったん中断を求められたので席に着いた。

今からスウェーデンリレーの選手を決めるのだ。
得点が高いだけに優勝を狙っている私のクラスは慎重に決めていた。

スウェーデンリレーは100mと300mが女子で200mと400mが男子で決められる。
実行委員の提案により男女ともに短距離走が一番早い人が距離の短いほうを。
短距離走が早く、持久力もある人をこれも男女ともに長い方を担当することになった。

「えーっと、じゃあ300mを吉川さんで400mは渡瀬くんでお願いします。」

実行委員が言った。

「えぇ!?私なの?」

びっくりして思わず声を上げて立ち上がってしまった。

「うん、だってうちのクラスで持久走一番早いの吉川さんだし、短距離も結構早いほうなんだよ。」

まさか自分が選ばれるとは思いもしなかった。
足の速さは今まで普通だった。
バスケ部に入って少しは筋力もつき、足も速くなったし持久力もついてきたが
まさか体育大会の目玉、スウェーデンリレーを自分が走ることになるとは
全く思ってもいなかった。


< 9 / 9 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop