TABOO†その舌で酔わせてよ【修正版】~秘密の恋
「あ~、イライラする!
何で酔っぱらえないの?!」
ドアにはcloseの看板をかけ、さっきまでカウンターの向こうにいた男は私の横でウィスキーのグラスを傾ける。
二人きりの飲み会。
「もうけっこう飲んでるぞ」
ネクタイとジレを取り、シャツの胸元をはだけた男。
私を地獄に落とした、悪魔のような男――蓮。
「鷹はやめとけって言っただろ。
お前の手に負えるような男じゃないって」
鷹は蓮の友達で、
私の彼…
私以外にも、彼女がいるみたいだけど――
「酔っ払って…
わけがわかんなくなりたいの」
鷹のことなんか忘れたい。
「それが美紗の望み?」
蓮のアーモンドアイが妖しい光を湛えて私の顔を覗き込む。
「そうよ。
だからもっと強いお酒を頂戴」
「それよりも…
確実に酔える方法がある」