微笑
「この後どうしますか?」

「え?もう遅いですし、私も明日仕事…」

2人で飲んでいた店を出て歩いている途中だった。

突然、私の言葉を少し遮るように

顔を近づけて、じっと見つめられる。

その吸い込まれそうな瞳に。

「あはは。少し迫ってみました」

軽く笑いながら、何事もなかったかのように歩き出す。

今、私先生に…

突然のことで思考が追いつかない。

お酒のせい?

でも、お酒は酔うほど飲んでいない。

そうこうして、私の足取りが少し遅くなると

先生はまた優しく微笑み、今度は私の手を取って歩き始めた。
< 3 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop