微笑
「調子に乗っちゃったかな」

「え?」

「随分昔から好きだった人に、久しぶりに会えたから」

どういうつもりで言っているんだろう。

先生と目を合わせられない。

「とにかく私、帰りますよっ」

「僕の家に?」

「自分の家です!」

「何もしないからおいでよ」

「結構ですっ」

「じゃぁ、せめて送ってくよ」

「全然違う方面じゃないですか。大丈夫ですから」
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