【企画】僕と猫の関係はつまり
庄谷も手を伸ばして不細工猫の頭を撫でようとすると、不細工猫はその手を避けるように頭を傾ける。
「え、うそ。なんでこっつんが良くて私が駄目なの?」
『こっつん』とは小西吉嗣(こにしよしつぐ)、つまり僕のあだ名である。
ナァ、と再び鳴く猫。
「そぉか、お前メスか。こっつんが好きなんだな」
まるで猫と会話をするように、庄谷は話掛ける。
「庄谷、猫と会話できるの?」
「うん。まぁね」
庄谷は少し照れたように、歯を見せて笑った。
余程の猫好きらしい。