【企画】僕と猫の関係はつまり
突然の休講のため、僕がひとり、名ばかりの健康のために買った野菜ジュースのパック片手にベンチに座っていると、今日もどこからともなく不細工猫がやってきた。
不細工猫は短い足ながらすらりとベンチに飛び乗り、僕の隣に陣取る。
「お前、ホント、不細工な」
何を言う、と言わんばかりに不機嫌そうな顔。
「あ、今日はまだ庄谷に会ってないから餌はないからね」
自分はズズ、と野菜ジュースを一口啜る。
「不細工な上なつかないなんて、庄谷、よくやるよ」
そう言ってベンチの背もたれに身体を預けると、視線の先には雨が降らない程度の曇り空が広がっていた。
これくらいが一番いいなぁ、なんて思っていると、
「お前は鈍感だな」
「え?」
女の声が聞こえた。