本棚に、秘密



気づけば彼の腕の中に捕らわれていて、何の前触れも無く重ねられる唇。

彼に抱き締められると、私は動けない。



頭の中が真っ白なまま唇を重ねていると、姿が見えない私を探す同僚の声。


思わず唇を離した私に

「声、我慢しなくていいから」

甘い声で囁いた彼はコトを進めようとする。


条件反射とも言える私の声は、再び重なった彼の口の中に溶けた。


< 5 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop