あなたがいたから
授業が終わり、放課後になった。



未来は智佳に誘われ、一緒に帰っていた。


智佳は頬を膨らませながら、


「さっきのは、未来ちゃんがクラスの人達と仲良くしてもらいたかっただけだったのに、殴ることないじゃん。」



未来は何事もなかったように、



「あんたのやり方が悪い。
それに本気で殴ってないし。」



智佳は頬を摩りながら、


「本気で殴られていたら、赤くなる前に顔が変形しちゃうよ。
頬だけが腫れるみたいにさ。」



未来はククッと笑いながら、


「そりゃあ、そうだね。」


楽しそうに笑う未来をみながら智佳は今思い出したかのように、



「そういえば、未来ちゃん気付いてた?
クラスのみんなが最近、未来ちゃんが変わったって話してたんだよ。」


智佳は楽しそうに言った。


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