ひな*恋
「あー…慎吾くん?
まずは、ちょっと片付けた方がいいのかな…」



「あぁ、ちょっと散らかってるけどね。
あんま気にしないで」



早速、暑くムンとする部屋にエアコンを付けてくれた慎吾くんだけど。



いやいやいや。

ちょっとどころじゃないし、かなり気になりますともっ


せめていらないゴミはゴミ箱に入れてからじゃないと。
こんなんじゃあ、お料理どころじゃあないよぉ。



「…………よしっ」



これはまずお料理ではなく、片付けから始めないといけないかな。


時間があれば、掃除もしてあげたいけどね。


って!
私は家政婦かぁ!



「ひな、俺お腹すいたんだけど。
何か1つ作ってよ」



「えっ、ちょっ
ま 待ってね!じゃあ今パン焼いてあげるからっ」



私はレジ袋いっぱいの荷物からハムとチーズを探して取り出した。

そしてそれらをマヨネーズの塗った食パンの上に乗せると、オーブンレンジに入れてスイッチを押す。



これは久保店長から教わった、とっても簡単ハムチーズトースト。


まぁ私の朝ご飯は、いつもブラックコーヒーと単に焼いてバターを塗っただけのシンプルなトーストなんだけどね。


でも育ち盛りの男の子なら、このくらい食べたいんじゃないかなって思ってさ。




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