ひな*恋
いつもと変わらない、毎日続く暑い日々。
そんな、夏真っ盛りな7月もとうとう末となった31日。
「雛、誕生日おめでとう」
「おはよう、お母さん。
え、誕生日って……あ」
朝起きて、顔を洗ってそのまま台所へと向かった所で、はち合わせたお母さんにそんな風に言われてハッとした。
「今日って7月31日!?
…あ、そうかっ」
小さい頃は誕生日が楽しみで、何日も前から意識していたものだったけど。
誕生日が夏休み真っ只中ってのもあって、学校でクラスメイトからおめでとうを言われる事もなく過ぎていくわけもあり、年を取れば取るほど忘れがちになってきたものだった。
「…そっかぁ、誕生日かぁ。
私、いくつになったんだっけ」
「もぉ雛ったら!
あんたもいよいよ20代最後になるんでしょ」
「そうでした」
あー…
いつかは必ず来るものなんだから、仕方のない事だって言えば仕方ないんだけどさ。
でも素直に喜べなくなってるのも、また事実なんだよね。
むしろ、とうとう来たかとでも言うべき誕生日が今日だったという感じだ。
「もう若くないんだから、いい加減しっかりしてよ」
「しっかりしてるわよぉ!」
若くないんだって。
言われて初めてそうなんだって思う。
でも確かに、とうとう20代最後の年になったんだよね。
はぁ…
でも益々、むなしくなるばかりだよぉ。
そんな、夏真っ盛りな7月もとうとう末となった31日。
「雛、誕生日おめでとう」
「おはよう、お母さん。
え、誕生日って……あ」
朝起きて、顔を洗ってそのまま台所へと向かった所で、はち合わせたお母さんにそんな風に言われてハッとした。
「今日って7月31日!?
…あ、そうかっ」
小さい頃は誕生日が楽しみで、何日も前から意識していたものだったけど。
誕生日が夏休み真っ只中ってのもあって、学校でクラスメイトからおめでとうを言われる事もなく過ぎていくわけもあり、年を取れば取るほど忘れがちになってきたものだった。
「…そっかぁ、誕生日かぁ。
私、いくつになったんだっけ」
「もぉ雛ったら!
あんたもいよいよ20代最後になるんでしょ」
「そうでした」
あー…
いつかは必ず来るものなんだから、仕方のない事だって言えば仕方ないんだけどさ。
でも素直に喜べなくなってるのも、また事実なんだよね。
むしろ、とうとう来たかとでも言うべき誕生日が今日だったという感じだ。
「もう若くないんだから、いい加減しっかりしてよ」
「しっかりしてるわよぉ!」
若くないんだって。
言われて初めてそうなんだって思う。
でも確かに、とうとう20代最後の年になったんだよね。
はぁ…
でも益々、むなしくなるばかりだよぉ。