ひな*恋
「よし、じゃあついでに、一緒に買い物も行きましょう!」



そんなわけで。
私たちは本屋さんを出ると、一緒に近くのスーパーへと向かった。


…そこのスーパーは、前に慎吾くんと一緒に買い出しに行ったとこだね。




「…そうだ、妹尾さん。
もう1つ、教えて欲しい事があるんですけど」



「はい?
何でしょう」



エアコンの効いた本屋さんでやっと引いた汗も、また炎天下に出て歩くと再び滝のようにかいちゃう。


私は日除けのつもりで手を額に付けながら、隣を歩くイチゴバラさんの方へと向き耳を傾けた。




「妹尾さんとこのお店で売ってる、あのサラダ。
作り方を訊いてもいいでしょうか」



「あぁ!はい、いいですよ。
…本当はナイショですけどね。
でもイチゴバラさん、うちのサラダなんて好きなんですか?」



「ええ、子どもも好きだし、僕も大好物なんです」



「わぁ、嬉しい!」



どちらかと言うと、サラダなんて女性が好んで食べる事の方が多いかな。

なのに、慎吾くんの時もそうだったし、イチゴバラさんにも好きって言ってもらっちゃった。


自分が作ってるものを好きって面と向かって言われるの、やっぱり嬉しいなぁ。





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