ひな*恋
イチゴバラさんと一緒にスーパーに着くと、カゴを持って必要な食材をあれこれ入れた。

もちろんサラダに必要なジャガイモや卵、ハムにキュウリもね。




「うわわっ
何だかいっぱい入れすぎちゃいましたかね」



まるで、いつかの事をもう一度繰り返してるかのようだよぉ。


必要な材料かと思ってあれやこれやとカゴに入れていたら、やたら量が多くなっちゃった。



「あぁ、これくらい別にいいですよ。
うちは男2人で大食いですからね。少し多めの方が、お互い遠慮せずに食べられますから」



「え、男…2人?」



「はい。
息子は顔は家内に似ているのですが、そういう所は僕にそっくりなんです」



「…そう…なんですか」



あらら。
てっきりイチゴバラさんの子どもさんは、女の子だと思ってたのに。



「どうかしました?」



「い いえいえっ」



今までいろんなお客さんの事をあれこれ詮索してたけれど、これは案外どれもこれもハズレてるのかもしれないな。


うーん。
それとも、私ってば人を見る目がなかったのかしら?

なぁんて。






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