ひな*恋
「って、わわっ」
黒い二つ折りのお財布。
それをとめてあるホックのようなものを外した途端、中に挟まれていたカードだとかレシートくずなんかがバラバラとこぼれ落ちてしまった。
「も もぉ!
自分のお財布くらい、ちゃんと整理しなきゃダメじゃない!!」
今が忙しいピーク時じゃないからいいけれど、でも早くしないと次のお客さんが来ちゃうよぉ!
私は急いで下に落としてしまった中身をしゃがんで拾った。
(…それにしても。
殆どがうちやコンビニなんかのレシートだ。
あ、保険証まで入ってた!
もぉ、こんな大事なものを軽々しく…っ)
バラバラと散らばったレシートくずやカード類を広い、まとめようとした時。
「……………………」
たまたま手に取ってしまった慎吾くんの保険証を見て、ふと目が止まってしまった。
生年月日や氏名、それから被保険者の氏名まで書き記されている健康保険証。
私と違って、平成生まれな事に改めて年の差を感じてしまったのもあるんだけど。
それよりも、慎吾くんの名前が書かれたその文字に私は目が釘付けになっていたのだ。
黒い二つ折りのお財布。
それをとめてあるホックのようなものを外した途端、中に挟まれていたカードだとかレシートくずなんかがバラバラとこぼれ落ちてしまった。
「も もぉ!
自分のお財布くらい、ちゃんと整理しなきゃダメじゃない!!」
今が忙しいピーク時じゃないからいいけれど、でも早くしないと次のお客さんが来ちゃうよぉ!
私は急いで下に落としてしまった中身をしゃがんで拾った。
(…それにしても。
殆どがうちやコンビニなんかのレシートだ。
あ、保険証まで入ってた!
もぉ、こんな大事なものを軽々しく…っ)
バラバラと散らばったレシートくずやカード類を広い、まとめようとした時。
「……………………」
たまたま手に取ってしまった慎吾くんの保険証を見て、ふと目が止まってしまった。
生年月日や氏名、それから被保険者の氏名まで書き記されている健康保険証。
私と違って、平成生まれな事に改めて年の差を感じてしまったのもあるんだけど。
それよりも、慎吾くんの名前が書かれたその文字に私は目が釘付けになっていたのだ。