ひな*恋
「わわっ、あと3つしかなくなってるーっ!」




ある程度お客さんが退いたところで、私は陳列棚の整理をする振りをしながらサラダの残りを確認した。


ハッとして厨房の時計を見ると、まだ19時半。


イチゴバラさんが来るのは閉店間際が多いから、あと1時間はあると思う。



(どうしよう!
この調子だと、来る頃には売り切れちゃう!)





「すいませーん。
これ取ってもいいですか?」



「えっ、あっ
ど どうぞどうぞ!いらっしゃいませーっ!」




次に来たお客さんが陳列棚を整理している(振りをしている)私に声をかけてきたので、慌てて邪魔にならないよう下がって、レジカウンターの所で待った。




「はい、じゃあこれで会計お願いね」



「はいっ、ありがとうございま……す」



そしてお客さんがカウンターに持ってきたいくつかの惣菜の中には、しっかりとあのサラダがある事にまた不安を覚えた。



(これで残り2つだぁ!
絶対ヤバいっ)




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