ひな*恋
現実の為なら、理想も捨てなきゃダメなんだ!
小さい頃から背は低く、学校でも一番前に並ぶ事が多かった。



その頃はもう少し身長が欲しいなって思ってたし、どうして私はチビなのってお母さんに八つ当たりした事もあったっけ。



だけど返ってくる言葉はいつも同じ。



「女はチビなぐらいが、ちょうどいいのよ。
男を選べるでしょ」



…だって。





だけど実際は身長よりも私を悩ませていたのが、このいつまでも発展途上な童顔だったの。




年ばっかり取って、見た目は変わらなくて。



だんだんと大人になっていくみんなには置いて行かれて、私はずっと子どものまんま。



だからこんな子どもみたいな大人、普通の大人なら誰も構ってくれないって思ってたのに。


でもそんな私を…




彼はちゃんと大人扱いして、拾ってくれたのよ――――…。











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