ひな*恋
「ひなってば、俺のクラスの女の子にヤキモチ妬いちゃったんだね。
だからもう来ないなんて言ったんだー」



「えぇっ!?」



ニマニマ口元を緩めながら、慎吾くんが私を見て笑った。


ヤ ヤキモチだなんて!

そういうわけじゃあ…っ



「大丈夫だよー。
あの子はただの友だちだから、別に好きとかじゃないもんね」



あんなにベタベタして仲良さそうだったのに、ただの友だちだなんてっ


仮に本当にただの友だちなんだとしても、それだと慎吾くんは誰とでもベタベタしてるって事?


そんなの…



「ダメぇっ!!」



「………………ひな?」



突然出した大声に、慎吾くんが目を丸くして私を見た。



だって、好きでもない人とベタベタするなんて、おかしいもん!


男の子なら、そんな事したいって思う気持ちはあるのが普通かもしれないけど…

でもやっぱり、ダメだよ。


そういうのって、好きな人とじゃなきゃいけないって思うもの。




…でないと、私みたいに勘違いしちゃうんだから…っ!





< 250 / 322 >

この作品をシェア

pagetop