ひな*恋




「ひなぁ、今日の晩ご飯は何を作ってくれるの?」



「んー…」




あれから。

慎吾くんの行為が心地よく感じてしまい、結局されるがままに食べられてしまった私。



やっぱり好きな人に求められて、触れられるのは気持ちいい。


このままここだけ時間が止まっちゃえばいいのにって思うくらい、それくらい2人の時間が幸せに感じたの。





…でも、それも今日でおしまい。


ケジメ、つけなきゃね。



「…材料、何も用意して来なかったから、ちょっと冷蔵庫見させてね」



もう来ないなんてまた言ったら、次は慎吾くんに何されちゃうかわかんないんだもんね。


ご飯作ってあげるのも今日で終わりにして、明日からは仕事もレジを代わってもらったりして慎吾くんと出会わないようにしなきゃ。



しばらく会わないようにすれば、きっと私なんて忘れてくれる。

クラスメイトには、かわいい女の子だっていっぱいいるみたいだし。


それで、いいんだよ…。




「冷蔵庫?
いいけど、うちロクなもん入ってないよ?」



「ありがとう。
でも何か作れそうなものがあれば………
あれ?」



慎吾くんから了承を得て冷蔵庫を開けると、その中に普段仕事中でよく見るものが入っているのが目に映った。





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