ひな*恋
「なんだぁ、そんな事を気にしてたんだね。
ひなは心配性だなぁ」



「わ…っ」



不安げな表情から一気にニパッと笑った慎吾くんは、再び私の首筋に唇を乗せた。


手も私のTシャツの中に入り、直に慎吾くんの感触を感じたの。



「俺そんなの全然気にしないよ。
だから、もういいよね?
ひなのニオイ嗅いでたら、ガマンできなくなってきた」



「ぁ…っ」



Tシャツの中に入ってきた慎吾くんの手が、私の胸の膨らみに触れた。



触られたい。


こんな私を認めてくれて、それでもまだかわいいだなんて言ってくれるなんて。



――好き。

私はやっぱり慎吾くんの事が、好き。


本当は、私だってずっと慎吾くんと一緒にいられたらなって思ってたんだもん。


ただそれがイケナイ事をしてるような気がして、だから無理やり気持ちを押し殺してたのよ…!




「…慎吾くんっ」



ケジメをつけるつもりでいたハズなのに、慎吾くんの本音が嬉しくて。

慎吾くんがそう言ってくれるなら、いいんじゃないかって思えてきた。



『そういうのは、本当に好きな人とするものだと思うの』



自分で言っておいて、自分で納得しちゃった。


私、慎吾くんとずっと一緒にいたい!



だから………っ






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