笑う門には君来たる

入学式

  
  長い長い入学式の、末期に入り、眠りを
覚ます私。津市 愛梨は、ようやく義務教育
を、終えて、高校へ、入学した。


 ここは、私の通っていた中学のある街から、
電車乗って一時間半かかる、遠い所。
なぜ、こんな遠いところまでくのか?
それは、同じ中学の人に、逢いたくないから。

 私は、中学のとき、いじめられていた。
「キモイ」
「クズ」
「いらない女」
「死ねばいいのに」
傷つく言葉を浴びせられ、私は心を閉ざした。

小さいころからの付き合いだった、幼なじみの亜貴、友達だと思っていた美鈴、加奈子、千佳などにも裏切られ、私は心に、鍵をかけた。
この鍵は、一生とかれることはないだろう。そう思っていた。


< 2 / 5 >

この作品をシェア

pagetop