ねぇ、好き。下
岩佐凛
とりあえず、声をかけてみる。
「あ、凛…くん、よろしくね?同じ、委員会だからさ」
「ん?…あぁ、よろしくな」
優しい声。
優しい笑顔。
大好きな…夢の中で会った、あの凛だ。
全部、一緒!
大好きな声。
大好きな笑顔。
大好きな凛。
「うん!」
「…あのさ、桃って呼んでいい?」
「…え…?」
「あぁ、ごめん。嫌だよな」
嫌じゃないよ…。
夢と同じ呼び方だから、びっくりしたんだよ。
「…っ嫌じゃないよ!!いいよ。あたしも、凛って呼ぶ!」
「お、おう。わかった」
嬉しい!
夢じゃないんだ。
夢じゃない!!