ねぇ、好き。下
「でさ、桃花。夢ってどんな感じだった?」
突然、姫花から質問。
どんな…って、言われてもなぁ…。
「…うーん、簡単に説明するね」
「うん」
「あたしは、友達なんかいらないって思ってたんだけど…千尋っていう子が現れて
親友になった。その後、あたしは凛っていう1人の男子に会って恋に落ちて…。
あたしのお母さんが再婚して、凛と家族になって…あたしが、妹で。凛がお兄ちゃん」
「すごい、話だね」
「それで、再婚したお母さんは変わっちゃってお母様と呼びなさいって言うの。
少しでも、間違ったことをしたら強くビンタされるの。パン!って。
痛かったなぁ。でね、凛が助けてくれたりして、守ってくれた」
「いいなぁ。姫も、そういう人に出会いたい!」
「かっこよくて、大好きだった。その後、いろいろあって友達と肝試ししてお泊り会。
それで、あたしは癌になってて、病院で息を引き取った…」
「…桃花が死ぬなんて、あり得ないからね?いつも、ピンピンしてるんだから~」
「うっ…、そうだけどさ。夢だから。ゆーめ。もう、終わり」
「ふーん、でもそんな恋できるなんてすごいじゃん」
「うん、だけどさ…なーんかリアルすぎるっていうかさ…。
どうして、鮮明に覚えてるのかなーって」