ねぇ、好き。下
「お、桃じゃん。おはよ」
「あ、凛!おはよ~」
「スリッパねぇの?」
やっぱり、気付く人は気付くんだね。
「うん…、消えちゃったー」
「俺の、履けよ。靴下汚れるだろ?」
「えぇ?いいよいいよ!凛のが、汚れちゃうんだもん」
「俺は、いいって。女なんだから、綺麗にしとくのが当たり前だろ?男は、別に汚くてもいいんだよ」
「…でも」
まだ、言いたいのにそれを遮って…
凛は、あたしをいすに座らせてスリッパを履かせてくれた。
「ほら、これで大丈夫」
「…あ、ありがと…」
「おう!」