わがまま猫男子いりませんか?
現に、遥斗が褒めちぎっている。

それを見ていると、イライラしてくる。

最初に綾菜からお菓子をもらっていたのは俺だ。

それに、遥斗にも作っていいなんて俺は許可してない。

しかも、この二人の会話。

付き合ってんのか、と思わず訊きたくなるほどラブラブな会話だし。

あぁ、なんかすっげぇ腹立つ。

それが顔に出てたらしく、

「龍、どうしたの?……怒ってる?」

と、綾菜は心配そうに俺の顔を覗き込む。

しかも、上目遣いで。

お前、可愛すぎんだよ。

そう思いながらも俺は

「別に」

と、素っ気なく返す。

< 25 / 88 >

この作品をシェア

pagetop