わがまま猫男子いりませんか？

それに気づいているのかいないのか、龍はクスリと笑った。

龍はなんだか落ち着いているように感じる。

あたし一人で動揺して恥ずかしい……。

そう思って下を向いたときだった。


「終わったよ～」


そう言いながら教室に入って来たのは遥斗君だった。

「お、お疲れさま」

あたしが遥斗君にねぎらいの言葉をかけると、遥斗君はあたしの方に駆け寄って来た。


「あ～、綾ちゃん、髪降ろしてる～！可愛い～」


「なっ!?」


遥斗君はあたしに抱きついてきた。