わがまま猫男子いりませんか?
「あ、いたいた。遥斗、また手伝って」

遥香先生があたし達のところに来る。


大量の資料を右手に抱えて。


「え、また~?姉ちゃん人使い荒すぎ~」

「学校では先生って呼べって言ったでしょ。文句言わない。じゃ、綾菜、遥斗連れて行くから」


遥香先生はずるずると遥斗君を引きずって行った。

「じゃ、じゃあ、遥斗君頑張ってね……」

あたしは遥斗君に手を振った。

遥斗君達の姿が見えなくなると、あたしは手を降ろした。


さて、二人共いないし、次の授業の準備しよ。

あたしが振り返ったときだった。

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