わがまま猫男子いりませんか?
廊下にいた一ノ城さんと目が合った。

そして、一ノ城さんはズカズカと歩いてくる。


「中島さん、ちょっと来てくれるかしら?」


まわりの人達に当たり障りのないように、一ノ城さんはあたしを呼び出す。


しばらくはなかったんだけどなぁ。


きっと、あたしが一人になる機会をうかがっていたんだろう。

あたしは、しぶしぶ一ノ城さんのところへ向かうと、一ノ城さんはあたしの腕を掴んで歩きはじめた。


「中島さん、ちょっとついて来てほしいの」


声は優しくても、あたしを掴む手には強い力が入っていた。

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