わがまま猫男子いりませんか?
なんであたしがこんな目に合うんだろう。

ただ龍と遥斗君と一緒にいるだけなのに。

世の中は理不尽だ。

とかなんとか、心の中で呟いたって状況は変わらない。


「龍は私のものなの。近づかないでくれる?」


一ノ城さんはあたしの足を思いっきり蹴った。

それが合図になったかのように、まわりにいる女子達がいっせいに蹴り始める。


“龍は私のもの”?


足がジンジンと痺れてくる。


“近づかないで”?


何回も蹴られたところは赤く腫れて、熱を帯びる。



「ふざけないで!!」


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