わがまま猫男子いりませんか?
龍と一緒にいると楽しいし、あたしの作ったお菓子を美味しそうに食べてくれるし、何よりも大切な友人だから。

龍に心配をかけないために、呼び出しのことは言ってない。

だから龍は何も知らない。

それでいいんだ。

世の中知らない方がいいってこともあるしね。

あたしは今日作ってきたチョコレートを食べる龍を見る。

「ん?どうした?」

あたしの視線に気付いた龍は首をかしげた。

「いや、美味しそうに食べるなぁと思って」

「なんだ、食べたかったのか。早く言えよ」

龍はラッピングされた袋からチョコレートを取り出して差し出す。

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