わがまま猫男子いりませんか?
「綾ちゃん、また何かあった?」


「何も、ないですよ」


「綾ちゃん、最近は保健室にあまり来なかったでしょ」


開いた窓から風が入ってくる。

蓮先生の黒髪が揺れた。


「最近は来るひまがなかったから。忙しくて、というよりも楽しくて」


「それは、あの二人のおかげかな?」


あの二人……。

龍と遥斗君のことだろう。

あの二人と仲良くなる前は、あまり男子と関わりを持とうとしなかったから。


「うん。龍と遥斗君のおかげで毎日楽しい」


「そっか。よかったね」


蓮先生はあたしの頭をポンポンと撫でた。

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