若葉町物語


安田さんは、私のお母さんが来たのを見て、夕食を部屋に持ってきた。


私は夕食を食べながら、お母さんに最近のことを色々話した。


私が夕食を食べ終えると、ちぃすけも戻ってきた。


後から入って来たちぃすけのお母さんは、私のお母さんを見ると、こんばんはと言って近づいた。


「あの…、実は退院が決まったんです」


「あら、そうなんですか~。おめでてどうございます」


「いえ、ありがとうございます~」


楽しそうに会話してる所、申し訳ないんですけど、


「お母さん、そろそろ帰らなくていいの?千海(Senkai)が、待ってるんじゃない?」


そういうと慌てて、自分のつけている腕時計を見た。


ちなみに、千海とは3歳年下の弟のこと。


「あら、やだ。もうこんな時間!」


お母さんは、荷物を急いで片付けると、


「じゃあ、お先に失礼します~」



と、ちぃすけのお母さんに挨拶をし、そそくさと病院を後にした。


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