若葉町物語
ウィッグをつけて、おでかけ用の服を着ていて、なんだか別人みたいだった。


「一緒にお昼行こう」


「うん。荷物、置いてくるね」


私は、急いで部屋に入って、荷物を置いた。


真っ白になった、ちぃすけのベッドは気付かないふりをした。


ちぃすけと、プレイルームに向かうと、いつもは部屋で食べているはずの琴ちゃんがいた。


なんか、琴ちゃんがプレイルームにある小さい椅子に座っていると、に会ってなくて、おかしい。


「プッ」


思わず、吹き出すと、


「千花、今笑ったでしょ」


「いや、笑ってないよ。きっと空耳だよ」


私がとぼけると、琴ちゃんは、ニヤリと不気味に笑って言った。


「アレ、描いてあげたのって誰だっけ~?」


ギクッ。


「すいません。もう笑いません」




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