若葉町物語


「あ、そうそう。もう1人中学2年生の男の子が来たのよ。」


…じゃあ3人目?


なんか多くない?


「さっきプレイルームに誘って、来るって言ってたからそろそろ来ると思うけど…、あっ」


安田さんの視線の先に目を向けると、


「まじ…?」


思わず、そんな声が漏れた。


そこに立っていたのは、目つきが悪く、見たからに柄の悪い人だった。


というか、やんちゃな感じの男の子。


もう一人の男の子、隼人くんの方を見てみると、相変わらず無表情。


「斉藤 歩夢くん。12号に新しく入ったの」


それだけいうと、安田さんは調理師さんが運んできた夕飯を配りに行ってしまった。


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