若葉町物語


…気まずいんだけど。


すると、先に口を開いたのは歩夢という奴の方。


「なぁ、お前等の部屋どこ?」


「えっと、私は11号室。今日、引っ越したの」


言い方が、自分の家みたいな言い方だな。


「へぇ~。隣じゃん。お前は?」


「…4001」


「いちばん端じゃん」


私がそう言うと、


「え、マジで!?遠っっ」


歩夢がそうつっ込んだ。


「そっちの方が人少なくて落ち着く」


隼人くんがそう答えると、歩夢は隼人くんの肩をバシバシ叩き出した。


「そうかい、そうかい。いつでも遊びに来いよ!」


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