若葉町物語


「同じ部屋の子。私等と同じ中2だよ。」


「へぇ~え…」


興味がないような態度の2人に私は


「紹介してあげる!」


そう言い、里佳ちゃんに向かって手招きをした。


里佳ちゃんはオドオドした表情で歩いて来る。


そして、私の耳の近くで囁いた。


「この人達、誰…?うち、人見知りなんだけど…」


あ、そう言えば、そんなこと言われたな…。


「大丈夫だって!友達は多いほうがいいでしょ?」


私がそう言うと、里佳ちゃんは諦めたかのようにイスに座った。


「2人に紹介するね。この子は、私と同じ部屋の桑村里佳ちゃん」


「桑村里佳です。中2で、2週間前から4西で入院しています」


本当に人見知りなんだ…。


< 60 / 66 >

この作品をシェア

pagetop